事業コンセプトの設計の流れと松田さんの感想
フリーのコピーライター、松田さんの「事業コンセプトの設計」を担当させていただいたので、ご紹介します。
※できあがったコンセプト(ことば)は、ご本人の希望で掲載いたしません。もし興味のある方は、問い合わせからご連絡いただければお知らせします。
1.はじめに
松田さんは、大手広告代理店でコピーライターとして勤めたのち、退職してフリーになったそうですが、なんと、ミズノとほぼ同時期に独立しており、シンパシーを感じずにはいられません。
ちなみに、松田さん、お父さんに「コピーライターになる」と告げたところ、「大学を出てまでなぜ、書類のコピーを取り続ける仕事をするのか」と叱責されたことがあるそうです(笑)
2.きっかけ
松田さんとミズノは、オカビズという中小企業支援機関で働いています。ある日、シンパシーを感じていた僕は、松田さんにある相談をしてみました。
「コピーライターって経営理念とかつくりますよね?どんな感じでつくるんですかー?」と。
すると、「実は、僕、事業の方向性がまだガッチリと決まっていないんですよね」と、衝撃の回答。でも、わかります。僕も独立して8ヶ月ですが、独立当初考えていた事業の方向性から、どんどん変わっているので。
と、余談でしたが、そんなことがきっかけで、「事業コンセプトの設計」をお手伝いさせていただくことになりました。
セッションは、仕事終わりに近くのカフェにて、数回にわたり行われました。
3.まずは目的の設定を行う
最初に、これから行うセッションを通じて手に入れたいもの、「目的の設定」を行いました。いろいろな角度から質問をし、話をじっくりうかがいました。出てきた言葉を、目の前の紙にミズノが書いていき、言葉で現状を把握していただきました。
その日の松田さんの感想。
- 自分が今感じていること、漠然と目指していることを共有することで、セッションの目的を明確にしていただいた。→ARAWASの事業コンセプト=松田広宣のコンセプト
- 話しながら図式化していただけるため、頭のなかが整理される。
- 話していて気持ちがいい。否定することなく、「どういうこと?」「もっと詳しく聞かせて」等々、自分に興味を持ってくれていると感じるのでなんでも話してみようと思える。
僕は、ヒアリングをするときに、A3の紙を目の前においてメモをするのですが、「わかりやすい」となかなか好評です。(手前味噌ですが)
4.大切にしている価値観を言語化していく
次に、いくつかの質問を重ねて、松田さんが大切にしている価値観を言語化していきました。事業のコンセプトは、その人自身の価値観と一致している必要があります。それらが一致していなければ、競合より優位に立つことは難しく、事業の持続性も心もとないものとなります。
その日の松田さんの感想。
- 自分の好きなこと嫌いなことを棚卸しする貴重な機会。「漢字テストでほめられた」など、自分でも忘れていたような原体験を思い出せた。
- 水野さんは、なんでも受け入れてもらえるような雰囲気がある。あまり話さないようなことも話してみようと思える。また、自分の本質を見極める、見つける作業なので話さないと損、みたいな気持ちが働くのかもしれません。
「なんでも受け入れてもらえるような雰囲気がある」この感想は、自分でも思ってみない感想で、新たな気づきでした。
5.松田さんのコンセプトをつくっていく
ヒアリングを通して浮かび上がってきたバラバラの言葉を、組み合わせるようにしてコンセプトをつくっていきます。
例えば、
- その人が人生を通じて一番成し遂げたいこと
- 誰に対してどんなことをした時に、充実感を感じられるか?
- その人が一番嫌うこと、されたくないこと、したくないこと
- 自分はこんな人間である、というセルフイメージ
- 将来のビジョンと、それを実現するためにするべきこと
こういった内容を、ひとつづつ、本人の腑に落ちる言葉でつくっていきます。
その日の松田さんの感想。
- 出てきたコンセプトに対して僕が「近い」「遠くない」と言ったことに注意深く反応し、そこからさらに深く掘り下げてくださったことが嬉しかった。
- 答えを持っている、見通す力があるような雰囲気がある。→水野さんは、日頃から哲学的な発信をしているため、内向的な洞察力があるのでは?という期待感がある。
- 水野さんからの「これだと思うものが見つかった」という言葉。そう言われるともう、知りたくて仕方がなくなる笑 また、自分自身しか知らないはずのもじりを指摘されたことで、さらに心をつかまれた感じがする。
- 自分のなかにモノサシができた心強さ。何かを判断するときに、それをあてはめて考えればいいため、ひとつ大きな軸ができたような気がする。
「日頃から哲学的な発信をしているため」このあたりは、日頃の自分をほめてやりたくなりました(笑)
「自分のなかにモノサシができた心強さ」これは、狙い通りといいますが、自分でも体験したことですが、自分のことがちゃんと言葉で理解できると、自信が生まれるということを実感しています。
ミズノからのコメント
広告代理店から独立して、フリーのコピーライターになったと聞いていたので、確たる思いがあったのだろうなと思いきや、意外にもまだ方向性が見えていないとは驚きでした。しかし、自分のことを振り返ってみても、事業の方向性、経営理念とも言われていますけれど、ガチッと固めるのはなかなか難しいものですね。
松田さんは、はじめて会った時から、「なんだか近しいものを感じる‥‥笑」という予感がしていたのですが、話を聞いていくと、僕との共通点が多くてビックリでした。なんだか、そういうのってあるんですね。
松田くん、いや、ヒーローありがとう!
ARAWAS(あらわす)について
ホームページを見ると、「さすが言葉の人」と思わされる仕掛けが目に飛び込んできます。コピーライターとしての10年のキャリア、数々の賞を受賞された松田さんの書いたコピー、ぜひホームページでご覧ください。
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